新宿 少女観察日記
【百合小説】少女観察日記12 緊張している小動物を撫でているような気分だ。なぜここまで怯えるのか。私には想像が出来ない。
少女はそっと手を下ろした。 私は彼女の頭を優しく撫でる。 緊張している小動物を撫でているような気分だ。なぜここ …
【百合小説】少女観察日記11 「温かい。冷たい。痛い。柔らかい。美味しい。不味い。感じるよ」
「外にいて、寒かったでしょ」 「……さむい……」 そう呟くと少女は暗い瞳で私を怖々と見た。 「寒いって言っても …
【百合小説】少女観察日記10 少女がそっと湯船に入った。
私は少女を椅子に座らせ、念入りに足を洗った。地面に両足を放り投げ、ぺたりと座っていたので汚れている。土と、元々 …
【百合小説】少女観察日記9 こんなにも自分の中に暴力性が潜んでいたのかと驚くほど、今、私は興奮している。濡れている。
「……痩せてるね。ご飯、食べよう。一緒に温かいおでんを食べよう」 「……うん。ごはんね、えーとこのまえ、しらな …
【百合小説】少女観察日記8 愛人に暴力を振るわれる母娘。
少女の背中を洗いながら細かい傷があることに私は気付いた。タバコで焼かれたような傷もある。刃物で切られたような傷 …
【百合小説】少女観察日記7 洗って毛先を揃えれば日本人形のように美しい少女になるだろう。
少女の体は洋服ほど汚れてはいなかった。どこかでシャワーを浴びていたのだろうか。漫画喫茶で? それとも私が拾った …
【百合小説】少女観察日記6 私は服を脱ぎながら、ちらり、ちらりと少女の裸を見る。
「おでんを仕掛けたら、お風呂に入ろうか」 私は風呂を洗い、湯を溜めた。 そしてシャトルシェフにおでんの具を入れ …
【百合小説】少女観察日記5 これでこの部屋には私と少女の二人きりになった。
お母さんを支える。 そんな風に私は思ったことがあるだろうか。今、住んでいるマンションも両親が買ってくれたもの。 …
【百合小説】少女観察日記4 ……泣かない。ママを支えないといけないから。
「お買い物していこうか。何が食べたい?」 「なに、が、たべたい?」 少女は私の言葉を繰り返し、首をかしげた。 …
【百合小説】少女観察日記3 痛いこと。暴力か、はたまたセックスか。
新宿歌舞伎町はいつも以上にお祭り騒ぎだった。 サンタクロースやトナカイ、はたまた妖精のコスプレをする人もいる。 …